「日本博を契機とした障害者の文化芸術フェスティバルin関東・甲信ブロック Art Brut CREATION Nippon in SAITAMA」へ行ってきました。
それにしてもなんと長いタイトル。
ART BRUT(アール・ブリュット) とは、もともとは画家のジャン・デュビュッフェが強迫的幻視者や精神障害者の作品をそう読んだものですが、最近では精神や知的障害を持つ方の作品全般を指している様です。
私の場合、障害者福祉に関わっている友人から開催を教えてもらえましたが、この手のイベントは情報を得ることが難しいものです。
週末に秩父宮記念市民会館で行われたフェスティバル(ダンスや太鼓などあり)には間に合いませんでしたが、作品展は平日も開催とのことでなんとか間に合いました。
秩父郡横瀬町にある廃校、あしがくぼ笑学校での開催です。
全国から選ばれた作家に、埼玉在住の作家を加えた21人によるもので、なかなかのクオリティでした。
ボールペンで描かれたこの作品など、ひと目でファンになってしまいます。ノナカ ミホさん作
平野智之さんのイラストも興味深いものでした。
そんな中、面白い見せ方をしている作品がありました。
傷んだテーブルです。
このテーブルは作業台だった様ですが、使えなくなったカッターの刃を利用者が「机の補強のためと考えて」脇から差し込み続けたそうです。
後ろには、机のX線写真が掲示されていました。
この机に芸術的な価値があると考えて、こんな展示をなされた方もまた素晴らしいですね。
その他にも面白い作品がたくさんありました。
開催場所が遠いのが勿体ないの一言です。これだけ集めたのなら一般の方が足を運びやすいところでも展示してもらいたいと思いますが、そもそも渋谷で開催された同様の作品展もそれほど人が入っていない事を考えると、社会が変わらなくてはいけないのでしょう。
最後に、展示された作品の動画(Takeuchi Tomoaki作)を掲載しておきます。
目に触れる機会がもっと増えると良いですね。