【DES ARTS】シュルレアリスムと絵画 -ダリ、エルンストと日本の「シュール」 / ポーラ美術館


ポーラ美術館に足を運びました。日本の企業美術館において、他を圧倒するほどのセンスの良さ。大好きな美術館です。

今回の企画展では、その理由がよく分かった気がします。

企画展の入り口ではこんなボードがお出迎え

企画展は撮影できなかったため、写真はこれだけです。

企画展の最初の方では 1920年代に始まったシュルレアリスム運動の立役者たち、エルンストやデ・キリコ、ダリ、マン・レイなどが展示されていました。

素晴らしい作品が多かったです。

基本的にこのコーナーは海外の作家だけが展示されていました。しかし何故かここに岡本太郎だけ。。。

後半のコーナーでは、これに影響を受けた日本の作家たちを紹介していました。

日本の作品としてはそこそこのレベルだと思いますが、どれも全くつまらない作品です。

当時海外へ渡り、新しい芸術を学んできた日本人作家の作品の多くは模倣の域を出ていないと考えている私にとって、これは仕方のないことでした。

ポーラ美術館も、一応こういったものも集めているのだなと素通りしました。

ところが、購入した図録を読んでみると、ポーラ美術館自体もそう(日本のシュルレアリスムはレベルが低いと)考えているのだと(読める内容が)記述されていました。

あらためて、ポーラ美術館の感性は、私に合っているのだと思うことが出来ました。

岡本太郎だけ、最初のコーナーに展示していたのは、そういう理由だったのだと納得しました。

しかし日本人作家でも現在活躍されている「束芋」さんの作品は素晴らしかったです(こちらも全く別の部屋での開催でした)。

ポーラ美術館ブログより
ポーラ美術館ブログより

どちらも動画です。

しばらく見入ってしまいました。

さて、常設展も素晴らしいです。

ポーラ美術館にあるピカソの「海辺の母子像」は、バルセロナのピカソ美術館で見たすべての「青の時代」の作品よりも私に強い印象を与えてくれます。

そしてボナール。

同時期に三菱一号館美術館で開催されていた「画家が見たこども展」(事実上は ボナール展)のすべてのボナールよりも、この「地中海の庭」は素晴らしいです。

敢えて展示したのだとすれば、それもまた面白いですね。

今回も良い時間を過ごすことが出来ました。